斬の杉田尚先生が赤マルの読み切りで復活するそうです。
この漫画って、本当に奇妙な漫画なんですよね。俺にとって。 連載中に散々つっこまれた通り、説明口調のセリフがとにかく多く、その割に全く説明なしの「変身」や頭使って描いてるとは思えないストーリー、よくわからない武士道や矛盾した言動、そして画力、効果音、その他もろもろがジャンプで連載できたこと自体が疑問なレベルでもはや伝説となった漫画なんですが、飛びぬけて「駄目」な漫画という理由だけでここまでカルトな人気が出たでしょうか。 ZOZ団(斬を大いに盛り上げるための斬愛好家の団)なるものが結成されたり、アニメのオープニング風動画が作られたりと、駄目漫画としてのネタで楽しんでるだけに留まっているとは思えないファンが結構いるんですよね。 そして、俺もその一人なわけなんです。 最初はネタ半分で買ったはずの単行本なのに、何度も読み返してるんですよね。癖になるというか、独特の味があるというか。俺もちょっと言葉に還元できない部分があるんですが、とにかく俺はこの作品が好きなんですよ。 鼻毛先生も前に斬のバトルは上手い、と言ったこともありますし、赤マルで読み切りが決まったときのVIPのスレ(ニュー速VIPブログ3)でもバトルシーンを評価する声は多いんですよね。勿論、ネタのつもりでベタ褒めしている人もいるでしょうし、単に信者という言葉でも片付けられますが。少なくとも俺や鼻毛先生はネタのつもりで褒めているわけでは、ないんですよね。 かくいう俺も、バトルシーンが上手いと手放しで褒める気はありません。というか上手いなんて全く思っていませんでした。それでも、何度も読み返してしまうのは事実なんです。 これが俺が先ほど言った「奇妙」という事なんです。 こういう、上手いとは思えなくても人を魅了して止まないことってあるんですよね。 先ほど「飛びぬけて駄目なだけでここまでカルトな人気が出るか」と言いましたが、やはりその駄目さが関係していることは否めないんですよね、結局。例えば、同じセリフ回し、ストーリーで絵が上手い人がこの漫画を描いたら、単に「面白くない作品」になると思うんですよね。マイナスとマイナスをかければプラスになる、とまでは言いませんが、「駄目である部分」として例を挙げたようないくつものファクターが混じり合ってこの奇妙な魅力を作り上げていることは事実だと思うんです。「駄目な要素だらけだから少し光るところが際立つ」というのも含めて、です。 とにかく、日本帰ったらもう一回読み返したいと思います。 まだジャンプ本誌でも×1ですので、本誌で連載するチャンスはまだあると思いますので、今後に期待したいと思います。別に赤マルでもどこでも尚先生の作品が読めればいいんですが。
by anoato
| 2007-12-05 07:26
| 観想
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